去る2021年06月26日、自衛隊大規模接種センターでCOVID19ワクチンモデルナ筋注を打って貰ってきた。
基礎疾患なし非医療従事者非大企業の若者としては相当早い部類なのではないだろうか。
当初高齢者向けの大規模接種会場として設置された自衛隊大規模接種会場だが、最初の週は結構高齢者が殺到したものの、各自治体の努力によって結構個別接種が進んだこともあって自衛隊大規模接種会場は結構予約がスカスカになってしまった。
高齢者のみなさんはまあわざわざ大手町に行って知らない人に打たれるよりはかかりつけ医を信用するだろうからスカスカになるのはむしろいいことだ。
そこで当初は対象者を都民限定だったのを全国に拡大してみたり、自衛官や警察官に打って予約を埋めていたようだがついに全年齢の接種券を持つ人が予約できるようになった。
僕の住んでいる自治体はこれに合わせて先行して市役所で接種券早期配布を行っていたのでそれを貰ってその場で予約を行った。
もっともこれは結構先走り行動だったようで後で河野大臣がわざわざ早めに配る必要は無い的なことを言っていて、早期に配布を行った自治体もすぐやめてしまったところも多い。
当日、大手町の接種会場までは東京駅からバスが出ていて迷いようもなく会場に到着できた。本当ははとバスに乗りたかったが順番の都合で西武バスみたいなやつに乗った。
会場につくと素晴らしいオペレーションで、待つ暇も迷う暇もなく
接種券確認-> 問診->接種->次回予約->待機
まで終わってしまった。入場から接種まで15分ばかりだったので本当に感動した。この会場の案内などは大手旅行代理店が受託しているらしく自衛官以外の係の人もおそらくそこの社員なので案内も手慣れたものだった。
接種会場の予約webシステムは微妙にセキュリティ的な弱さがあったらしく叩かれていたが、こういった現実のシステムは本当に高い完成度だった。
こういうの誰が考えているんだろう。
接種事態はほぼ痛みもなく一瞬で終わった。自衛官に注射を打たれるというのも人生でそうあることでもないだろうと思うのでこれもいい経験である。
副反応については出る人はとても重いものが出るらしいが、僕は翌日
「なんかだるいのかも?腕もちょっと上がりにくいな?」
程度で普通に日常生活は送れたし散歩もした。注射した箇所の腕の腫れは2,3日くらいでなくなった。2回目は大事をとって金曜日にしたが、副反応は出るのだろうか?
現在日本ではファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンという未来技術的なワクチンが主に使われている。この2つのワクチンは有効性や性質が非常に似通っていて、新型コロナウイルスに対する有効性はそれぞれ95% と94%だという。少しモデルナのほうが接種後の副反応が大きいとされている。
両者ともに変異株にもある程度の有効性を示している(もっともこれを書いている時点で蔓延しているデルタ株という変異株に対しては発症予防も重症化予防もそれほど効果ないのではないかということも言われていて、先行きは暗い)現時点での最強ワクチンだ。
欠点としては製造が難しく、完全にあたらしいタイプのワクチンなので製造拠点が限られていることや、マイナス70℃やマイナス20℃とかの超低温で保存しなければならないことだ。
なのでこのワクチンを確保し接種できているのはある程度の体力を持つ先進国に限られるようだ。
ファイザーは1回目のあとの3週間後、モデルナは4週間後に2回目を接種することになっている。しかし、自衛隊の接種会場では予約が逼迫しているため、5週間後に2回目の接種となる。
おもにファイザーは個別の医療機関、モデルナは大規模接種会場、企業での職域接種に用いられる。
日本はこの2つのワクチンで全国民分を賄える予定だ。最も最近はワクチンの供給が滞っているらしく、一時は日150万回接種をほこったが今は100万回以下になっているそうだ。
本邦はあともう一つアストラゼネカ社のワクチンを確保していて、国内でも製造を行っているようだ。このワクチンはウイルスベクターワクチンと言ってファイザーモデルナとは異なる方式だ。ファイザーモデルナに比べて多少有効性が落ち(70% くらい、それでもすごい...)るがmRNAワクチンに比べて温度管理が容易かつ製造拠点も多いのでこれをメインに使っている国も多い。
日本ではアストラゼネカ製ワクチンでまれに起こる血栓症を考慮し、ほとんど(ほぼ全く)使われていない。日本で製造されたアストラゼネカ製ワクチンは他国への支援用に使われている。
今現在西側諸国(この言葉も古いか...)で使われているワクチンは以下のような感じ
ファイザー(mRNA)
モデルナ(mRNA)
今後世界で導入されるであろうワクチンパスポートも、これらを接種していることが条件となるのだろう。
現在治験や申請中で有望なのはNovavaxの組み換え蛋白ワクチンで、これはアストラゼネカなみの温度管理のしやすさとmRNAワクチンなみの有効性(89%)があるらしく承認されればもっと世の中に広くワクチンが行き渡るだろう。
他にはサノフィなども組み換え蛋白ワクチンの開発を行っていて、これも有効性が高いことがわかれば承認されるのだろう。
日本ではモデルナの供給を行っている武田がNovavaxの製造も行うようで、年間2億5000万回分くらい製造できるらしい。
他にもタバコ葉からウイルス様粒子抽出するメディカゴのワクチンや、体内でmRNAを複製させるレプリコンワクチンなど、なんだか漫画のような技術のワクチンが今後もどんどん夜に出る予定だ。
日本でも第一三共がmRNAワクチンの開発を行っていて、これが成功してくれたらかなり喜ばしいことだなと思う。
なんだか、コロナ禍で世界のワクチン技術がめちゃくちゃ進歩しているのだなあということを日々ニュースを見るだけでも感じる。本当にコロナがただの風邪になればよいのだが...デルタ、ラムダ株にはすべてのワクチンで勝ってほしい。